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なるほど!漢方講座 【 32 】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 久しぶりの漢方メルマガの発信です。 前回、「加減方」 について、お話してから 半年が経過してしまいました (^m^* もうすでに、前回の内容はすっかり忘れておられるでしょうが それでも、わかる! 「続・加減方」 をお話しいたしましょう。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 続・加減方 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 前回の内容 「加減方」 で紹介した漢方薬は ★桂枝湯 けいしとう ★葛根湯 かっこんとう ★麻黄湯 まおうとう ★桂枝加芍薬湯 けいしかしゃくやくとう このうち、初めの3種類は、感冒薬として用いられるものです。 四つ目は、腹痛の漢方薬。 生薬の加減によって、どのように働き方が変化してゆくのかを 「発汗」をキーワードに、お話しようと思います。 話をシンプルにするために まず 処方に含まれる生薬の一部を(括弧)で閉じてはずしますね。 ★桂枝湯:桂枝 芍薬 甘草 (生姜 大棗) ★葛根湯:桂枝 芍薬 甘草 麻黄 葛根 (生姜 大棗) ★麻黄湯:桂枝 甘草 麻黄 杏仁 ★桂枝湯 主薬は、桂枝です。 発汗して、外邪を追い払う働きをしますが 体力虚弱で、すでに汗が漏れ出している場合 さらに強く発汗させると、体力を消耗してしまいます。 それを防いでくれるのが、「芍薬」です。 こういうことから 桂枝湯は、自然発汗や寝汗のあるカゼの初期に用いられます。 ★ 葛根湯 加えられた麻黄は、桂枝よりも強い発汗作用を持ちます。 麻黄 + 桂枝 による相乗効果で発汗作用が強まります。 カゼの初期、汗もかかず、悪寒のある時に用いられます。 名前の由来となっている葛根には 肩や首の凝りを改善する作用があります。 イメージしてみてください 寒さで背中を丸めて縮こまっている様子を そんな冬のカゼにぴったりの感冒薬ですね。 ★桂枝湯:桂枝 芍薬 甘草 (生姜 大棗) ★葛根湯:桂枝 芍薬 甘草 麻黄 葛根 (生姜 大棗) ★麻黄湯:桂枝 麻黄 甘草 杏仁 ★ 麻黄湯 桂枝湯や葛根湯には含まれている 発汗し過ぎを抑える働きを持つ「芍薬」が、含まれていません。 虚弱な人に元気をプラスして薬の効果を高める(生姜 大棗)も 除去されています。 逆にプラスされているのは 鎮咳・去痰作用を持つ「杏仁」です。 咳嗽・喘鳴を伴うカゼの初期に用いる薬ですが すでに、汗の漏れ出しているような虚弱な患者には適さず 構成生薬の少ないぶん シャープな切れ味の、カゼ薬と言えます。 ★ 桂枝加芍薬湯 については、また次回 (*^-^*) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 人気ブログランキング 広島ブログ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★「なるほど!漢方講座」 定期購読のお申し込みは、こちらからお願いします★ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
by kanpoaroma
| 2009-08-01 16:08
| 漢方
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